飲み会 ~ヤキトリはヤキトリを食べない~
2009年 10月 25日
――某待ち合わせ場所。
私「や、どうも」
葵さん「あ、どうも」
私「月曜以来だねぇ」
葵さん「他のメンバーはまだみたい」
私「まあ、大楽さんは確実にラストだから。ゴメン、店取ってなくてさ。家で事件があって大変だったんだ。いやー、ハハハハ」
葵さん「み、店はこれから探してもだいじょうぶだと思うけど」
瀬尾さん「どうもどうも」
私「どうも。やっぱ最後は大楽さんか。集合時間は5時半から6時までだからね」
葵さん「5時半から6時にしたのは失敗でしたね。大楽さんは6時に来るタイプだから」
数分後。
大楽さん「すんません、やっぱり俺が最後」
私「まあ、わかっていたよ。じゃあ、店に行こうか」
お店。
大楽さん「あの最初にひとつ言っておかないといけないことがあって、俺、金がないんでおごってください」
私「だいじょうぶだいじょうぶ。そんなことだろうと思っていたし。予想の範囲。葵先生もいるんでお金は問題なしでしょう」
葵さん「普通の居酒屋だし、そんな金額いかないでしょ」
瀬尾さん「とりあえず、お酒だねぇ。ヨーグルトカクテルで」
私「俺もそれで」
葵さん「始まった。今回は瀬尾さんも……」
私「つまみは……やっぱ、大楽さんといえばヤキトリだよなぁ。おごるから、食ってる様を撮影させて」
大楽さん「いや、俺、ヤキトリあんま好きやないねん」
全員『!?』
私「……やばいよ、それ。いま業界に衝撃が走ったね。まさか、ヤキトリ先生がヤキトリのことをあまり好きじゃないなんて……。俺、大楽さんのファンになんて言ったらいいかわからないよ。編集部もこのブログ見たら衝撃だろうよ」
大楽さん「ヤキトリ以外は食べるんで。えっと、これとこれとこれとこれとこれとこれをください」
全員『容赦ねぇ! こ、こいつ、俺らのおごりでマジで食う気だ!!』
瀬尾さん「今年で何度めだっけ? この集まり」
大楽さん「三年? 四年? 受賞した年にはやってない?」
葵さん「自分ら1月組がデビューした年からだから、三年前ぐらいから?」
瀬尾さん「当時、新人の本の発売が9月と1月だったからね。私と大楽さんは9月組だから」
私「俺と葵さんが1月組だったね。その年からこのメンツでこの時期に集まって飲んでたから、三年めか」
大楽さん「俺ら、そろそろデビュー五年や。早いなぁ」
瀬尾さん「六人受賞だしねぇ」
私「よくまあその六人で仲良くなったよね。18期も含めると大所帯だ」
瀬尾さん「上の世代が二ノ宮くんの鈴木さんで、すでに売れていてオーラ出てたからねぇ」
私「必然的に俺らで集まるようになってしまった、と」
店員「お酒でーす」
大楽さん「じゃあ、乾杯で」
三人『生徒会アニメ放送おめでとー!』
葵さん「ありがとうございます!」
全員『かんぱーい!』
私「まあ、そんなわけで俺らの世代からアニメ化先生出ちゃいましたよ。当時から考えるとすげーなー」
瀬尾さん「飲み会始めた頃はバカ売れ作家がいなかったもんねぇ」
店員「料理でーす」
大楽さん「きたきた。いただきます」
私「さすが作家間、編集部公認の腹ぺこ作家だ。風見周さんと大食い勝負しようかとかそんな話も出るぐらいだし」
葵さん「夜は長いんでペース考えないと」
瀬尾さん「ヨーグルトおいしい。もう一杯飲もうかな」
私「いかんね、死亡フラグだよ」
大楽さん「ていうか、こういう普通のお店が一番落ち着くなぁ」
私「俺ら、基本的に安いからね。高級料理屋よりも」
大楽さん「ファミレス!」
瀬尾さん「葵さんも売れても生活は変わらないでしょ?」
葵さん「変わりませんね。高級マンションに引っ越そうとかそういう気もないし」
私「マテゴハウスが一番さ」
大楽さん「追加注文いいですか? すんませーん、これとこれとこれとこれをください」
瀬尾さん「うっ! ヨーグルトの飲み過ぎでお腹が……トイレ行ってきます!」
私「やはり、犠牲者が……」
その後も漫画やらロボアニメやらゲームの話をしつつ、後半戦。
大楽さん「葵さんサイン会やったでしょ?」
葵さん「うん。なんか、すごいイベントで緊張したよ」
大楽さん「俺、あの場にいましたよ。見学しにいった」
葵さん「マジで!?」
私「生徒会の一存サイン会+ヤキトリかー。葵さんと絵師さんのサインのあとになぜか大楽さんもサインをする、と。意味わかんね-!」
瀬尾さん「でも、よく行ったね」
大楽さん「チャリで行きました」
私「気合入りすぎだよ。そういや、大楽さんのブログを見て心配するファンからよくメッセージ届くよ」
大楽さん「マジっスか!? おかしいなー。俺的におもしろく書いているつもりなんやけど」
私「いやいや、あれは泣けるレベルのブログだよ。編集部だって、あれ見て話題騒然みたいだしさ。だって、一人だけ世界観違うんだもん!」
大楽さん「おかしいなー」
私「話変わるけど、取材旅行に行ってこいと編集さんに言われてさ。行こうかなと思っているんだけど、どうしたものか」
葵さん「あ、自分も取材旅行に行こうと思ってた」
私「じゃあ、一緒に行こう! あー、葵さんと一緒なら安心だ」
葵さん「行きたいけど、スケジュールしだいですよね」
私「確かに。都合が合えばいいんだけど」
大楽さん「うめー、アイスうめー」
葵さん「……アイス食べてるし」
私「テツワンレイダーが売れたら出世払い確定だから。そのためにも俺ブログでドキュメンタリーっぽく宣伝するからね」
大楽さん「いや本当ありがとうございます。あ、ホットティーひとつください」
瀬尾さん「深夜0時過ぎたね」
私「居酒屋に六時入りして、帰るのが朝の5時過ぎ! 毎回うちらの体力がすごいと思うよ」
葵さん「普通の集まりだと夜になったら解散だから、やっぱり自分たちの集まりがおかしいんだよね」
大楽さん「毎度朝帰りやしなぁ」
瀬尾さん「半日語れるってのもすごいけどね」
私「眠いけど、眠気覚まし持ってきてるから大丈夫」
葵さん「用意いいなぁ」
大楽さん「新年会も葵さんの取ったホテルの部屋で集合?」
私「そうなっちゃうかもねぇ」
葵さん「自分、部屋の主なのに隅に追いやられるんだよなぁ」
瀬尾さん「17と18はほぼ確定?」
私「あ、俺、手島さんと式前に合流してプラモ買って部屋で作るつもり。だから、呼べると思うよ」
大楽さん「マジで大所帯になってきたなぁ。それはそうと追加注文いいですか?」
私「若手集めて葵先生のありがたいお言葉をご教授ということで」
葵さん「かんべんして」
そんなこんなで朝を迎えます。
店員「これで終わりでーす」
私「値段は?」
大楽さん「……2万越えてます。2万3千ちょい」
葵さん「2万越えたんだ」
瀬尾さん「まあ、過去最大に食べたかもしれないしね」
私「お金徴収」
大楽さん「俺はこれで」
※大楽さん132円。
私「マジ出世払いだよな、これ」
解散。
私「じゃあ、来年もこの時期に集まりましょう」
三人『ういっス』
葵さん「お疲れ様です」
瀬尾さん「お疲れ~」
大楽さん「ご馳走様でした」
私「では解散!」
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